こんにちは、兼業Webエンジニアのまさひろです。Web制作の勉強を一通りやったら実際に仕事がしたいですよね。
しかし、多くの人はここで立ち止まります。仕事を受注するためには「営業」をする必要があるからですね。
Twitterやブログなどで自分の学習してきたことを発信しているとたまに仕事をいただくことがありますが、駆け出しのときはなかなか難しいのが実情です。
営業って難しそうだンゴ…
確かに、営業と聞くと大変そうなイメージを持たれるかもしれません。ぼくも8年間営業をやってきましたが最初はびびりまくってました。
そこで考えてほしいのですが、営業って何をすることでしょうか?
ぼくはこのように考えています。
- 集客(お客様を見つける)
- 提案(お客様の課題を解決する)
- 契約(仕事の合意を得る)
この中で集客はクラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングを利用すれば必要ないんですね。
つまり提案を磨き、お客様から合意をいただければ仕事を受注できます。
そこで今回は提案の考え方をぼくの経験を踏まえてお伝えしたいと思います。
一応ぼくの実績としてはこんな感じです。
- 8年間の営業経験がある
- Web制作の営業開始3か月で20件以上受注
- 商談からの契約率100%
なんかすごそうな感じですが特別なことはなにもしておらず、一つ一つの提案を丁寧にやっただけです。
「このテンプレを使えばOK!」みたいな内容ではなく、考え方を中心に書くのでぜひご自身の提案にいかしてください!
営業が苦手な人の参考になればうれしいです!
- 営業が苦手な人
- 提案の返信がこない人
- 提案のレベルをあげたい人
目次
マインドセット
今できることで喜んでくれるお客様がいる
本題に行く前に提案するうえで大切な考え方を知ってほしいと思います。
初案件を獲得する前、ぼくはこのようなことを考えていました。
- いまの自分のスキルで案件取って大丈夫?
- 相手に迷惑をかけたらどうしよう?
- 分からないことを聞かれたらどうしよう?
- もっと勉強してからじゃないとダメかな?
もし同じようなことを考えている人がいたら声を大にして言いたい。
その心配、不要ですよ?
正直どれも言い訳でした。営業する勇気がなかっただけです。
でも実際にやってみるとなんとかなりました。そして特に感じたのはいま自分にできることで喜んでくれるお客様がいるということです。
コードが書けたらサイトの修正ができます。ノーコードが使えたらサイトが作れます。
その一つ一つの案件を丁寧にやっていけば良いだけです。ひたすら模写を続けるより何倍も勉強になるし、お客様に喜んでもらえたら単純にうれしいですよね。
案件を通して成長し、お客様に喜んでいただく
そんな考え方で大丈夫です。
自分が全部できる必要はない
それでも不安は残りますよね。過去のぼくはこんな状態。
あぁー!!SEOも分からんし広告運用ってなに!?デザインもできないんですけど!?MEO?Lステップ?全部勉強すんの??無理ゲーやんけ…
全部一人でやろうと考えていたんですね。今ならわかります。100%無理です。
できないことは人に頼ってOKです。Twitter上では日々の学習やスキルを発信している人がいますのでそいうい人たちと積極的に関わっていきましょう。
もう一つ大事な考え方が勉強してから提案ではなく提案に必要だから勉強するとういうことです。
案件を探していくと自分の知らない言葉がたくさん出てきます。そこに提案するためには言葉の意味を調べる必要がありますよね。
その繰り返しの中で自然と基礎的な知識は身につくので、提案に必要になったら勉強するというスタンスで大丈夫です。
お客様とのマッチングが大事
どれだけ良い提案をしても返信がないことがあります。それは、あなたが悪いのではなく単純にお客様との相性が合わなかっただけです。
落ち込む必要はないンゴ!
長くお付き合いできるお客様はあなたのスキルだけでなく人柄や対応などをちゃんと見てくれます。
そういったお客様と継続してお仕事ができる関係が理想ですよね。
その確率をあげるために提案を続ける、そのように考えて行動しましょう。
断ることもできる
商談をしてみたらどう考えても無理という案件もあります。
- 納期が短すぎる
- 金額が合わない
- 会話が通じない
こういう場合は断ってOKです。
もちろん、実績作りや他の人に頼むことで解決できるなら受けて良いのですが受けるからには責任が生じます。
受けた結果相手に迷惑をかけたり、自分が追い込まれたりしてWeb制作を辞める人もいます。
契約を交わすまではあなたに責任は一切ありません。
むしろ無理だと思ったら早めに伝えるほうが相手のためにもなります。
すぐに結果を出そうとせずにできることから始めましょう!
量と質はどちらが大事?
営業の話になるとこの議論がよく起こります。たまに1週間で200件営業しました!という人もいますが、はっきり言います。
そんなの営業とは言わない
ぼくの営業の定義は「集客・提案・契約」です。200件テンプレのメールを送るのは営業ではありません。
逆にめちゃめちゃ丁寧に提案文を作り営業メールを送る人もいます。
1日1件、渾身の提案文を送る。これもはっきり言います。
ただの機会損失です
特に駆け出しのころはいい案件とのめぐりあわせが大切なのでそもそもの量が足りないと出会いの可能性を下げてしまいます。
つまりどっちも大事なんですよ。
では、どういう割合で力を入れるべきかという話をします。
【結論は量です】量が質を生みます
これは間違いないです。提案しなければなにも始まりません。まずは量を意識しましょう。
ただ、1週間で200件も提案する必要はありません。クラウドソーシングで1日5件毎日提案しているとWeb制作関連の案件は提案しきります。
1週間続けたら35件。1か月で150件くらい提案することになりますよね。
1か月で量をこなしつつ、質を上げていきます。
量を最大化するために
量を最大化するためにぼくがやってきたことが2つあります。
1つは、お気に入り機能を使うことです。
特に日中仕事や学業がある方はまとまった時間が取りづらいですよね。
そこで、スマホでクラウドソーシングのサイトを開き今日応募する案件を片っ端からお気に入り登録していきます。
帰宅して最初にお気に入り登録したものへ提案します。
隙間時間を活用しつつ、提案をルーティン化できたので兼業でも毎日5件以上提案できました。
もう1つは、提案のひな型を複数用意することです。
提案文に必ず入れるもの(ポートフォリオや自己紹介)に加えて条件ごとにひな形を作りました。
具体的には
- 依頼内容がわかりづらい募集
- 参考サイトがない募集
- 制作スピード重視の募集
こういった募集は提案するための材料が少ないため考える時間の無駄です。見つけ次第さくっと送ってOKです。
また返信をしたくなるための工夫が必要です。
- 制作のスケジュールを記載する
- 質問を入れる(参考サイトを送ってもらえるか?など)
- 返信のメリットを伝える(具体的なお見積りが出せます、など)
これを文章にするとこんな感じです。
○○様
はじめまして、□□と申します。
本案件にご提案させていただくにあたり、可能でしたら以下のご質問にご回答いただけますでしょうか?
・参考にしたいサイトはございますか?
(URLをいただけると有り難いです)
・いつごろまでに納品希望でしょうか?
(サイトを公開したい日程を教えてください)
こちらご回答いただきましたら、具体的なお見積もりとデザイン案を複数ご提案致します。
また、具体的に決まってない場合もお打合せにて○○様のイメージを具体化していければと思いますのでお気軽にご相談ください。
本件お任せいただいた場合、以下のようなスケジュールでサイトの完成まで責任を持って進めてまいります。
~スケジュール~
なにか気になる点やご質問がございましたらお気軽にご相談ください。
以下、私のポートフォリオや経歴について記載していますので、ご一読いただけますと幸いです。
~自己紹介テンプレ~
□□
このようなテンプレートを複数準備しておくことで量を担保しつつ、しっかりと提案したい案件への時間を確保しましょう。
質を最大化するために
5件のうち少なくても1件はしっかりと提案していきましょう。
以下のどれかに当てはまれば時間をかけて提案文を考えてOKです。
- 参考サイトが掲載されている
- 依頼内容が具体的
- 興味関心のあるジャンル
簡単にいうと提案の材料が多いものはガチ提案しましょう。
しかし、これはほかの人も同じことを考えています。1つの案件に100人近く提案してくることもあります。
ですが、安心してください。実質の競合は2割から3割です。
というのもクラウドソーシングで案件の募集をかけたらわかるのですがほとんどの人はテンプレの使いまわしです。
あなたが思いを込めて募集した内容に明らかなテンプレ提案文が届いた場合どう思いますか?
話にならないンゴ!頼まないンゴ!
そうです。相手の熱量より下回った提案文は見向きもされません。
精神論みたいになりますが、デジタルのやり取りでも最終的な判断をするのは人です。
文章から伝わるやる気や熱量って大事なんですよね。特にスキルが足りないと思っているのであれば熱量でカバーするしかありません。
募集文から相手の思いや背景を読み取り、提案に入れ込みましょう。
具体的には以下のような観点で提案文を作成しましょう。
- 最初に提案した経緯を記入する
- 課題を解決できる提案になっているか
- 専門用語だらけの文章になっていないか
- 自分に頼むメリットは相手にとってもメリットか
- 質問をいれているか
ここは大事なので細かく解説します。
最初に提案した経緯を記入する
前提としてお客様は100件近くの提案文に目を通します。しっかり隅々まで読む人もいますが、ほとんどの場合は流し読みです。
どんなに良い提案でも流し読みされたら印象に残りにくいですよね。
なので、最初に「お、この人は他と違うな」という印象を与えることで提案の内容もしっかりと読んでもらうようにします。
その時に有効な手段が「提案した経緯」を記入することです。
例を見てみましょう。
本件ぜひともお任せいただきたいと思い応募させていただきました。
私自身、○○という事業に興味があり、□□の経験が貴社のサイト制作に生かせると思い応募させていただきました。
ポイントは「自分の経験があなたの役に立ちますよ」というのを冒頭に伝えることです。
ここがあまりにも長いと読む気が失せるので、あくまでさらっとアピールしましょう。
課題を解決できる提案になっているか
仕事を募集しているということはなにかしらの課題を抱えています。その課題に対して適切な解決策を提案しましょう。
ここで大事なのは課題の本質を考えることです。
例えばこのような課題に対してどう提案しますか?
サイトの検索順位をあげたいと考えております。SEO対策に詳しい方にお願いしたいです。
この場合、SEO対策について提案したくなりますがもう少し深ぼって考えてみます。
SEO対策がしたい
↓
自社のサイトをたくさんの人に見てもらいたい
↓
集客を増やしたい
つまり、SEO対策はお客様が知っている手段にすぎないんですね。
であれば、どうやって集客を増やすのかという提案をします。
SEO対策で検索順位をあげたいとのことですが、対応可能です。SEOは瞬間的に効果が出ない場合が多いので、3か月から6か月ほど時間をいただきサイト内にSEO対策の記事を作成していきます。
また、検索順位を上げたいということはサイト経由での集客を増やしたいというお考えでお間違いないでしょうか?
集客を増やす方法としてLINEを使ったサービスやFacebookに広告を出すサービスなどもご提案できます。
ここでのポイントは否定しないこと。SEO対策をしてほしいという依頼に対して返答しつつも代替案もあることをお伝えするようにしましょう。
専門用語だらけの文章になっていないか
基本的にお客様はWebやインターネットのことがよく分かってないものだと考えましょう。
募集内容を見るとお客様のWebに関する理解度がある程度判断できますが、知っている言葉を記入しているだけの場合もあります。
とにかくわかりやすい文章を心がけましょう。
- MEO
- CMS
- プラグイン
- Snow Monkey
- STUDIO
横文字と英語の頭文字は注意ンゴ!
これらの言葉をWeb制作に関わりのない自分の友達に説明するつもりで言い換えてみましょう。
- MEO→Googleマップで検索した時に先に表示させる方法
- プラグイン→拡張機能
CMSやSnow Monkeyといった言葉は提案時には使わなくて良いかと思います。
自分に頼むメリットは相手にとってもメリットか
これは実例を見てもらうとわかりやすいかと思います。
私自身、大手○○メーカーで5年間勤務しており、年間の売り上げ数全社1位を獲得した経験がございます。
チームリーダーとして部下のマネジメント経験もあり、責任をもった対応をお約束します。
サイト制作になにを生かすのかわからないンゴ
これは極端な例かもしれませんが、単なるあなたのアピールポイントを羅列してもお客様にとってはどうでもいいことだと思われてしまいます。
自分のアピールポイントがお客様にとってどんなメリットがあるのかを伝える必要があります。
私自身5年間の営業経験から、お客様の実現したいことを丁寧にヒアリングすることを大事にしています。○○様のご納得のいくサイト制作をお約束します。
チームや外部の方と連携して仕事を続けてきたので、素早い返信やストレスのないやり取りができると自負しております。
どうでしょうか?売り上げ1位やマネジメント経験は確かにすごい肩書です。でも、結果より過程で得たスキルでどんなことができるのかのほうが伝わりやすいかと思います。
ちなみに、この考えは就活や転職活動での自己PRも同じです。
特に大きな実績がなくても、経験から学んだことを相手のメリットとして伝えることが大切です。
質問を入れているか
これはお客様からの返信を促すために複数入れておくと効果的です。
- 検索順位をあげたいとのことですが、集客を増やしたいという認識でお間違いないでしょうか?
- いくつか参考のデザインをご準備しますので、一度ZOOM等でお打合せは可能でしょうか?
- より具体的なご提案をするので、参考サイトのURLなどいただけますでしょうか?
こういったお客様が何を返せば良いのかを意識して質問文をいれると返信率が高くなります。
一つ一つの提案を無駄にしないために
はじめのうちは一つ提案するのにも色々なことを調べる必要があります。
- 実装するためのプラグイン
- 予約システム
- 参考デザイン
このすべてを毎回調べていては時間がかかってしまいます。
そこで、調べた内容と参考にした記事はどこかわかりやすいところにストックしていきましょう。
ぼくのおすすめはTrelloです。
Trelloは進捗管理やメモなど幅広く使用できるアプリです。
提案時に調べたプラグインや外部サービスの記事をまとめて保存しておけば、似たような案件があったときに素早く情報を取り出すことができます。
返信率をあげるためにすること
最終的なゴールは契約してもらい案件を受注することです。
そのためには返信があり、商談の数を増やしていく必要があります。
最初は受注することよりも返信をもらい商談の数を増やすことに注力しましょう。
自分の提案文を振り返ろう
頑張って作成した提案文もあとから読み直したらよくわからない内容になっていることがあります。
定期的に自分の提案文を読み直してみましょう。
ポイントはお客様の目線で見ることです。
提案するときはどうしても自分視点で書いてしまいがちです。少し時間をおいて改めて見たときに、相手目線にたった提案ができているのか確認しましょう。
自分で募集をかけてみよう
ぶっちゃけこれがかなりおすすめです。
どんな提案文が送られてくるのか体験することができます。
- Twitterのヘッダー作成
- アイコンの作成
- 質問に答えてくれる人の募集
このような案件なら3,000円から5,000円で依頼することが可能です。
自分の必要なものも手に入れつつ、どんな提案がくるのかも知れるので一石二鳥ですね。
クラウドワークス、ランサーズ、ココナラなどで募集をかけるとかなりの数が集まります。
お断りの理由を聞こう
返信がきたと思ったらお断りの通達だったというのはよくあります。
そこで、思い切って何がダメだったのかを聞いてみましょう。
少し勇気がいるかもしれませんが、聞くだけタダです。心優しい方ならたまに返信をいただけます。
そして、理由が聞けたらそのあとの行動が大事です。例えば、断られた理由がWordPressの実装まで経験している人が対象だったとします。
であれば、できるようになった時にメッセージで実績を送ってみましょう。
以前、お仕事の募集に応募させていただいた○○と申します。
WordPressの実装を経験し、□□様のお役に立てるレベルになったかと思いご連絡させていただきました。
もしお任せいただける案件がございましたらご連絡いただけますと幸いです。
以下、実装したサイトのURLです。
ご確認いただけますと幸いです。
わざわざこんなことしている人は少ないので、あなたの努力やひたむきな姿勢が印象に残ります。
すぐに連絡がなくても困ったときにご連絡いただけるかもしれません。
このひと手間が案件受注につながりますので、積極的に行動しましょう。
最後に
今回はぼくの体験や考え方を中心に提案の思考法を書きました。
もしかすると「そんなことよりとにかくテンプレ送たほうが良いよ!」という人もいるかもしれません。
もちろんその方法でも数をこなせば受注はできますし、継続的にお付き合いできるお客様と出会うことも可能です。
ただ、提案文をしっかり考えて作りこむのって一つの訓練だと思っています。
提案力を上げるためには地道に考える力をつけるしかないんですよね。
提案力が上がれば、受注の確立が高まるだけでなく追加の提案などで単価アップにもつながります。
ぜひ、自分なりの提案を身に着けてください!
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読んでくれてありがとンゴ!まーたねー!
今回はクラウドソーシングで使える提案の思考法です!